同じように運転されるが、可逆過程で運転されない機関の場合、熱の放出、吸収に‘をつければ、その効率は、カルノー・サイクルのそれより悪くなる。

 

       

 

ここで、

 

           

 

が証明なく使われている。不等号の右辺は可逆過程の場合である。

 

 上記の不等式は、「温度が定められた2つの熱源によって可逆的に働く熱機関の効率は、2つの熱源の温度だけで決まり、

 

           

 

となる。この効率を越える熱機関はない」、ことを意味する。これをカルノーの原理(定理)と呼ぶ。上記では、この原理を導くために、後で述べる、孤立系のエントロピーが増大する第2法則が使われている。

 また、

 

                

 

から、

            

ここで、は、機関本体が外部に放出する熱であるから、これを本体への負の流入の形、と書けば、