量子力学においても、調和振動子は極めて重要なモデル系である。単一系の代表的な解法は2つある。第1は、素直にSchrödingerの方程式を解析的に解く方法であり、第2は、数の演算子Number operatorを使う方法である。後者の方法は、スピン角運動量や、多粒子系の第2量子化でも使われる「格好のいい方法」である。いずれの方法も、古典力学のハミルトン関数に対応した量子力学のハミルトン演算子から出発する。その形は、

 

   ただし、       

 

ただし、は観測量に対応した作用素である。

 

Schrödingerの方程式を素直に解く方法

 ここで再び、に戻し、一般的な置き換え、を行う。ただし、ここでは座標は1つだけだから、偏微分は微分となる。ここでもエネルギーをEとし、時間に依存しないSchrödingerの方程式に代入すると、次の方程式をうる。

 

         

 

ここで変数変換を行い、座標の代わりに次元のない変数

 

        

 

を導入すると、

 

          

 

ここで、括弧の中の第1項を無視できるほどが大きくなる、の正負の遠方領域をかんがえると、

            

 

をうるが、発散しない解を採用すると、一般解は、