定理。空でない集合L上に2項演算、が定義されていて、交換律、結合律、吸収律が成立していれば、巾等律も成り立ち、Lは束をなす。(田中尚夫、pp.9

 

束の例

ある集合(普遍集合)の部分集合からなる集合に関しては、なるに対して改めて、と定義すれば、この集合間に定義されたこの関係は、順序としての性質を満たす。この部分集合からなる集合は束をなす。

同様にブール関数の集合も束になる。これをブール束と呼ぶ。

 

束においては次の規則が成り立つ

()  

(2) 

(3) 

 

上記のが等号=になる場合を考える。すなわち、

()  モジュラー律Modular law  

(5) 分配律Distributive law      

(6) 分配律Distributive law      

のうち、モジュラー律が成り立つ束をモジュラー束、分配律が成り立つ束を分配束という。分配律の方がモジュラー律より強い条件である。

 

問題。分配束はモジュラー束である。

 

ブール代数

 2つの元、をもつ集合が、2つの2項演算、と1つの一項演算―をもち、これらの演算に関して閉じており、これらの演算に関して、次の条件を満たすならば、をブール代数という。

 

交換律Commutative law             

結合律Associative law          

                            

吸収律Absorptive law                                      

分配律Distributive law